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   鑑賞のためのOnePoint蛙が月に愛す

 このページのギャラリーにある『蛙が月に愛す』。

 4連作の一枚で、天に掛かる満月に跳びかかるカエルを描いています。タイトルは、仏教の『猿猴が月に愛す』をもじっており、説話では、池に映った月を獲ろうとした猿たちは枝が折れて落ち、溺れてしまいます。

 さて、この絵の蛙は月を手に入れられるのでしょうか? 後日、残りの三枚も公開いたします。お楽しみに。

 ちなみに、作者の山野辺氏は、蛙をモチーフにした一連の作品を描いており、中には、自身をの分身を描いたとするものもあるそうですよ。

                    『SusumuY'z ArtGallery』 管理人

  『風流三昧 =作品概要=

 洋画家の山野辺進氏が、日本画の技法と画材で日本固有の風物を描いたシリーズ。

   制作年 : 2000~
   画 材  : 和筆、墨、和紙(楮・麻紙 ほか)

SusumuY'z

-風流三昧-

画家・山野辺が描く風物

挿絵で遺憾なく発揮されていた描写力は、和紙の上でも健在!

時に力強く、時に繊細に、墨が唯一の線を描く。 

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 山野辺進氏の数ある作風の中でも、その真骨頂といえるのは、やはり挿絵にあるでしょう。卓越した描写力に裏打ちされたイラストは、まるで映画のワンシーンのように、わたしたちの目の前に物語の世界を描き出します。

 そして、無駄のない唯一無二の線は、日本古来の絵画においても遺憾なくその力を発揮。さらに、墨の“ぼかし”や“にじみ”といった特色が加わり、和紙の上により豊かな表情を描き出しています。

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笑みを誘う 『鳥獣人物戯画を思わせるウィット

 もう一つの見所は、そこに描かれた生物でしょう。

 ひと捻りあるシチュエーションと、その中に置かれた生きものの様子は、時にわたしたちの笑いをさそい、時に我が身の行いを振り返らせます。

 そういうところは、日本人には馴染み深く、漫画の起源とも言われる『鳥獣人物戯画』に通ずるところがあるでしょうか。

すぐ絵を観る!

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ギャラリー風流三昧
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